博士課程留年が決まって思うこと②

こんにちは。
博士課程留年が決定しております。博士課程留年が決まって思うこと①にも書いたようにそこまでネガティブな感情はありませんが、引き続き今の思いを書いていきます。

留年を決意する前は単位取得満期退学という道も考えていました。

ご存じの方もいるとは思いますが、単位取得満期退学は博士課程の単位は全部取得し、課程ごとに決められた年数(私の場合3年)在籍したけども論文が出せていないので学位は取れずに退学するということです。

ただこれは別に学位を取ることを諦めるという意味ではありません。大学によって異なるかもしれませんが、単位取得退学後も決められた年数以内に論文を出して学位審査に通れば課程博士として認められます(私の大学では)。
ただし、リスクもあります。その決められた年数以内に論文が出せなければ課程博士として認められなくなり、その後論文が出せたら論文博士として申請することになります。

課程博士と論文博士って何が違うんだと思われる方もいるかもしれません。簡単に説明しますと

論文博士であれば学生として3年間課程に在籍しなくても、例えば会社に在籍しながら研究をし、決められた数の論文を書いて学位審査に通れば学位を取ることができます。一方で課程博士よりも審査の条件は少し厳しいことが多いです。

課程博士は学生として大学に所属し、単位を取り、多くは無給/アルバイトをしながら3年間は在籍しなければなりません。

私はせっかく課程を修めたこと、また論文博士として申請するとなると条件が満たされない可能性があることを考え、やはり課程博士として学位を取りたいと考えました。
その上で留年して在籍して学位を取るか、単位取得満期退学してその後論文を出して学位を取るかについて考えました。

まず留年した場合、身分は次の年度も学生になります。そのため学費を払う必要があるという大きな負担があります。ただそのこと以外に煩わしい手続きはなく、同じ環境でそのまま研究を続けることになります。私は現在D3ですが、留年したら来年度もD3のままでまさに時が止まったようにもう一年分の研究の時間が増えます。

単位取得満期退学であれば学生という身分は捨てることになります。また退学なので当然学費も払う必要はありませんが、履歴書には単位取得満期退学と記載することになります。

退学すれば大学所属ではなくなり、身分がありません。どこにも所属していなければ無職の人間が大学に来て研究をしていることになります。身分がない人が大学の設備を使用できるかというとおそらくハードルが高いと思われます。また、どこかに就職して働きながら大学に研究をしに来るという方法もあったかもしれませんが、時間が取れるかどうかわからずこれも難しいと考えました。

なので単位取得満期退学であれば、何らかの形で大学で身分をもらい、そのまま同じラボで研究を続けていくことが研究を進めやすいと考えました。大学で身分をもらうということは少しはお給料をいただけます。

まとめると

・留年すれば学費はかかるが、何も考えず今と同じ環境で研究できる

・単位取得満期退学であれば大学で身分をもらう必要がある。もし大学で身分をもらえれば少しはお給料をもらいながら研究できるが、決められた年数以内に論文が出せなければ課程博士は取れない。履歴書に退学と記載することになる。

皆様ならどちらを選ぶでしょうか。

私は留年を選択しました。ありがたいことにもう一年分の学費を払うことができること、またできるだけ今と同じ環境で研究をしたかったことからそういう選択に至りました。

どちらが良かったか今の段階ではわかりませんし、状況が違えば学位を諦めていたかもしれませんのでどちらがオススメということは言えません。

何より1年後これで良かったと思えるようにしたいです。

ご覧いただきありがとうございました。

約1年経ち留年1年間についてまとめた以下の記事も書いたので是非ご覧ください。

博士課程留年の1年間のまとめ

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