中学数学解説①因数分解

因数分解はいつ習うのか?

因数分解は中学校の3年で習う単元です。以下が文部科学省が出している学習指導要領ですが、公式を用いた因数分解をできるようになることが求められます。

https://www.mext.go.jp/content/1413522_002.pdf

因数分解とは

因数分解とは簡単に言えば展開された式を展開する前の形に戻すイメージです。展開とは下のような計算のことです。

(x-1)(x-9)=x2-10x+9

展開では左の式(x-1)(x-9)を右の式x2-10x+9にしますが、因数分解では右の式を見て左の式にしてほしいということです。

因数分解の解き方(基本問題)

では早速先ほどの右の式を左の式の形へと因数分解してみましょう。生徒と先生の会話形式でご覧ください。

先生「では今からx2-10x+9を因数分解してみましょう。展開する前の形に戻してほしいということです。まずノートに(   )(   )を先に書いてください。最初に考えるのは展開したときにx2が出てくるためにカッコの中に必要なものは何でしょうか?

生徒「xかけるxです」

先生「そうですね。ではノートに書いてしまってください。(x   )(x   )となっていますか?では次に後ろの数字を考えていきます。後ろ二つの数字をかけ算して+9になる二つの数字の組み合わせは何がありますか?」

生徒「+1と+9、+3と+3がかけると9になります」

先生「そうですね、他にかけて+9になる二つの数字は何がありますか?」

生徒「うーん、他には思いつかないです・・・」

先生「マイナスも考えてみてください」

生徒「-1と-9、-3と-3もあります」

先生「そうですね。ではその組み合わせの中から足した時に真ん中の項の-10が出てくるのはどれでしょうか」

生徒「-1と-9ですか?ということは答えは(x-1)(x-9)ですよね」

先生「正解です。-1と-9をたすと-10になりますよね。なので答えは(x-1)(x-9)です」

因数分解の練習

では先ほどの考え方を使って何問か練習してみましょう。
(1) x2-15x+56  (2) x2-5x-6  (3) x2-18x+81

まず(1)も(  )(  )を作ります。そしてx2が出てくるために必要なものは何かを考えます。xかけるxですね。(x       )(x       )を書きます。

次にかけて56になる組み合わせを考えます。+2と+28, +4と+14, +7と+8と考えながら出てきた二つの数字を足し合わせて-15になるものを探していきます。+2と+28はたすと+30なので違います。+4と+14はたすと+18なのでこれも違います。+7と+8はたすと+15になるので違います。

しかし、+7と+8は惜しい気がしませんか?因数分解の時には常にマイナスの場合はどうかというのを考える必要があります。そこで両方をマイナスにして-7と-8にして考えてみてください。かけると56でたすと-15になります。なので正解は(x-7)(x-8)です。

次は(2)です。これも(1)と途中までは同じですね。(  )(  )を作ります。そしてx2が出てくるために必要なもの(x       )(x       )を書きます。

次にかけて-6になる組み合わせを考えます。+1と-6, +2と-3, +3と-2と順番に考えていき、同時に二つの数字を足した数を考えていきます。+1と-6は足して-5なので当たりですね。よって答えは(x+1)(x-6)です。

最後に(3)です。(  )(  )を作ります。そしてx2が出てくるために必要なもの(x       )(x       )を書きます。

かけて81になる組み合わせは+9と+9, +1と+81と考えていきます。+9と+9はたすと+18です。たして-18になる必要があるのでこれを両方-にして-9と-9であればかけて81、たして-18になります。なので答えは(x-9)(x-9)ですが、同じものが二回かけられているのでその場合は(x-9)2にします。よって答えは(x-9)2です。

この公式は理解できたという方は以下の複雑な因数分解の解説記事をぜひご覧ください。

中学数学解説②複雑な因数分解の解き方part1

ありがとうございました。

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